若葉が透き通る季節、
大内山香堂は会員の皆さまのために
椿山荘にて香気瞑想会を開催いたしました。
静かな緑の気配に包まれ、
香を聞き、呼吸を整え、
心が本来の場所へ静かに戻っていく時間。
香りに意識をゆだねると、
思考の輪郭がやわらぎ、
内側に静けさがそっと広がります。
この日のために選んだ沈香と伽羅は、
5月の軽やかな空気と響き合いながら、
時間とともに静かに深まり、
かすかな層をひらいていきました。
椿山荘の庭園から届く光と風は、
香りがもっとも自然に立ち上がるための“静かな余白”をつくり、
瞑想の深まりをそっと支えてくれます。
香りは静けさの中でひらき、
心もまた、その中で整います。
5月のこのひとときが、
皆さまの日常に柔らかな呼吸として
静かに寄り添いますように。